役員運転手での思い出深い出来事 その2 行き先の聞き間違い

役員運転手での思い出深い出来事 その2 行き先の聞き間違い

今回は私自身が経験した事例を紹介していきたいと思います。
まずは失敗談からです。

 行き先の聞き間違い

お客様の所へ役員様ほか2名もお乗せして向かったのですが。

 

到着したら「ここではありません。」

 

といわれてしまいました。

 

よくよく聞いてみるとそのお客様の部署は違う住所になっていました。「あちゃー!事前に確認したのと違うやん。とにかく急ごう!」という感じで大急ぎで目的地へ走行。予定の時間より10分遅れでの到着。その時は腹をくくりました。業務請負契約でこの仕事をやっている手前上、運転手サイドのミスで約束の時間に遅れるなんていう事はご法度です。

 

私一人の処分で済むならいいですが、ここの事業所ごとチェンジって言われてしまったら一巻の終わりです。

 

行先の聞き間違え 原因と対策

原因は勿論、私の行き先確認の間違いですが、事前に直属の上司との確認もこの場所でしてありましたので、結局、大きな問題にはなりませんでした。つまり、私と上司のダブルのチョンボです。

 

ただ、それはたまたまそういう結果になっただけの話であって、事の核心は運転手が行き先を入念にチェックしていたかどうかなんです。今回は何の処分もありませんでしたが、プロのドライバーを自負するのであれば同じ失敗はしてはいけません。あれ以来、行き先に関する確認はより一層、神経質にやっています。人間は学習しないと生き残れませんからね。

 

 手荷物の渡し忘れ

お会いになるお客様によっては手荷物がある場合があります。この手荷物は運転手の手に渡った時点で運転手管轄の責任となります。よって役員様が車から降りられるときに必ずお渡ししなければならない事案なのです。

 

ところが、一度すっかり渡し忘れてしまった事がありました。荷物を助手席に置いていたのに。それでも忘れてしまいました。その場所は宴席会場。運転手が直接部屋に上がって渡しに行くわけにはいきません。なので、その宴席会場の方に頼んで「マルマル会社のマルマル様にお渡しください」とお願いしました。

 

しかし、こんな事をやっていたのでは運転手の資格無しです。役員運転手はただ、所定の場所に向かって運転だけをしていたらいいというものではありません。時と場合によっては秘書的な役割を果たされる事もあります。油断禁物な場面が頻繁に出て参ります。一度、勤務についたなら全神経を役員様の動きに合わせた行動を取れるようにしなければならないのです。

 

手荷物の渡し忘れ 原因と対策

完全なる私のお渡し忘れです。弁解の余地なんて全くありません。この後の予定に差し障らぬようスマートに処理するだけです。どうやれば役員様の対面を汚さずに処理できるか。それだけを考えましょう。

 

それでは初めて役員運転手の業務を行い始めた頃の経験談を幾つか紹介していきます。

 

接待での作法

役員様は年中、何らかの接待がスケジュールに入ってきます。役員運転手はそれらのイベントに同行して運行業務を遂行します。なので、夜は結構、勤務終了遅くなる場合が結構、あります。

 

この時、気になってしまうのが役員様が泥酔してしまった時。幸い、私のここまでの経験ではそこまで酷い状態になった役員様はいらっしゃらなかったので助かってます。この、泥酔。本当に困ります。

 

この仕事をする前に1年間だけタクシーの仕事をしていました。その時に泥酔したお客様をお乗せした事があります。泥酔したお客様で最も困るのが嘔吐です。車内でされてしまったら最悪です。シートの清掃で半日は潰れてしまいます。

 

それよりも役員様だったなら、まず無事にご自宅にまで行かねばなりません。大抵、到着した時は深い眠りの状態です。こんな時は、決して揺すったり触ったりしてはいけないのです。大声で目を覚ましてもらうよりありません。これが結構、気を使うんですよ。でも、やらない訳にはいきませんのでしっかりとやりますが。

 

ちょっと話が横道に逸れてしまいましたね。

 

接待の場では車をつける順番も決まっています。通常は役の最も上の人から先頭に車をつけます。

 

会長→社長→重役

 

といった順番ですね。

 

また、接待費用を負担する方としない方とでも並ぶ順番が違ってきます。接待を受ける方が先に車をつけて先に出ます。このパターンは大抵の業界で共通のはずです。こういったルールが何十年も前から脈々と受け継がれているようです。私の知らなかった世界とはいえ、結構、体育会系のノリが生き続けているのです。

 

新幹線の最終時間に

こんな事もありました。宴席が終了したら直ちに新幹線に乗り込むという事案です。新幹線の発車時刻は最終時間。一刻の猶予もなりません。宴席会場から駅まで15分はかかります。しかし、宴席終わって出てきた時には既に猶予の15分を切っています。それでも何とかして行かなければなりません。

 

普段は安全なスピードなのですがこの時ばかりは猛ダッシュ!抜け道の限りを尽くして何とか10分で到着!仕事は無事に完了しました。

 

さいごに

私は比較的、大きな事故や違反にも巻き込まれず何とかやってきました。人の振り見て我が振り直せ、です。自分が失敗してないからといってノホホンとやってたらいずれやってしまいます。張り切り過ぎない。これが私がこの仕事をする上での心の戒め言葉です。冷静さこそこの仕事の命綱ですから。

 

 

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